ヴェネチアに行きたくなる夏の辛口スパークリング

　プロセッコ種は、
ヴェネチアの北、
山沿いのワイナリーのブドウ品種。
セッコ（辛い）というくらいだから、
当然に辛口仕立て。
甘味が残らないくらい、
がんがんに発酵させているので、
強炭酸強発泡。
ぱーっとワインの芳香がアルコールの涼やかさとともに口の中ではじけた後に、
ちょっと苦みと渋みが残る。
トマト味ピリ辛のペスカトーレや風味の強いイカスミのような濃厚なソースの魚介類パスタに合わせて、
潮風の吹くテラス席かなにかで遅めのランチと合わせることができたら最高。


　もっともプロセッコというと、
ほんとうはもっと有名なワイナリーが三つあって、
そのクラスだと、
もっと泡も繊細で、
クリーミーなのだが、
これだって十分にフルーティだし、
なによりスパークリングワインとしては価格的にお手頃で、
華やかさがある。
なかなか夏のヴェネチアまで行かれないが（行けば、
あの潮ドブ臭さにがっかりするのはわかっているし）、
家で休日にゆっくりパスタ（最近のレトルトもなかなか）を味わうときに、
ちょっと贅沢してしまおうか、
と昼間から開けるのには最適の一本。