喪失、そして再生の物語
某週刊誌の書評にて、
興味をそそられる紹介の文章に惹かれ、

「話者数が百万人に満たない少数言語であるバスク語で書かれた
小説」というこの本を手に取った。


あらすじは紹介にもある通り、
スペインの内戦を発端に、

バスク地方にあるビルバオ港から地元の子供たちが船で
ヨーロッパ各地に疎開する史実からスタートする。

複雑な書き出しで混乱もあるが、
この本の主人公は、

そうした子供たちの一人、
カルメンチュという少女を
引き取ったベルギーの「ロベール・ムシェ」という
青年である。


繊細な文学青年である彼の、
夢の断念、
親との永別、

親友との絶交、
カルメンチュとの別れ、
家族との訣別、

そして女友達の裏切り、
祖国との別れ・・・彼の世界を
取り巻くあらゆる別れがコラージュのように綴られ
終盤へと導かれる内容は、
時に時間が前後し、
時空を
飛び越えながら進んでいく。

ナチスの登場に至って、
またひとつ、
そのおぞましい行為
の概要をこの本の中で知らされた中、
全てを喪失し、
絶望
の中で生涯を終えたムシェが何故「英雄」と呼ばれるのか、

それは物語の最後に語られる。

そして、
著者でもあるウリベもまた、
喪失の中から、
見事に
再生した事実をこの本で知ることができる。

どんな喪失の果てにも必ず再生はあることが、
静謐な筆致
なのに力強く伝わってくる、
クリスマスの時期、
巡り合う
べくして巡り合ったような本だ。


読後は本の中身以外にも感動したこともある。

ロベールの忘れ形見、
娘のカルメンに、
著者ウリベと思われる
人物がこの本を捧げる場面である。

「この本がロベールのための、
紙でできたささやかな墓になって
ほしいんです」・・・ロベールの夫人、
カルメンの母が夫の蔵書、

書簡、
記録の全殆どを大切に遺したからこそ、
小さな英雄の物語は
生まれた。
活字だからこそ叶った再生の手段、
この一文には、
本に
何度も救ってもらった体験者として、
心が熱くなった。
ムシェ 小さな英雄の物語 (エクス・リブリス)

その他の感想

よく見えるお化粧が楽しくなる
手軽なイーリアス注釈書
いやいやスクフェスに攻略なんて…
引用箇所がガンガン飛ぶのは… 勉強しないと楽しめない。
安価だけど本格的
交通機関でのゲームのために購入
もったいない!!
かわいいかった。
良く冷えます
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価格なりの商品でした。
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音はスカスカです
「強権化する中露」と「過激派テロ組織の台頭」で混沌とする国際情勢で平和を守るための日本の戦略
ベトナム、ワイン、大町久美子。
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