引用箇所がガンガン飛ぶのは…　勉強しないと楽しめない。

賤民史を研究している私の目に本屋で素敵な帯が飛び込んできました。

このページの画像では帯がありませんが、
運が良ければ「餓鬼阿弥をのせた土車を引く者たち」
の素敵な絵が帯に載っていますので是非ご覧あれ！
久しぶりに素敵なセンスで、
この帯だけで買ってしまう価値があると思えます。


説経節の「小栗判官」をベースに関東からずっと道筋を辿っていくのですが、
他にも
「山椒大夫」「しんとく丸」「あいごの若」「曾我物語」「鎌倉大草紙」「古事記」「信太妻」など
が順不同にガンガンと引用されます。

更には浦島太郎まで出てきます。

読者としては着いて行くのが精一杯で、
結構たいへんです。

これらの内容を既に熟読しているならば良いのでしょうが、
未だ「説経節」の全作品を
完全に読み切っていない私には面食らうことが多く戸惑います。

もう一度、
時間をかけて「説経節」を読み切った方が、
この本をより楽しめるのでしょうね…

説経語り、
猿楽、
念仏聖、
盲瞽女、
白拍子、
散所、
声聞師、
千秋万歳、
浄瑠璃、
義太夫、
人買い
などの素敵な言葉が続きます。
これは嬉しい…

今、
説経節を読むのは意外と大変で探しまわった記憶があります。

私が見つけたのは
　説経節―山椒太夫・小栗判官他 (東洋文庫 (243))
　説経節を読む
の２冊で、
前者は元の仮名遣いのママ、
後者は現代風に分かりやすい表現で書かれて