葡語・西語・伊語・仏語・羅語学習に不可欠です

この数年来、
葡語・伊語・仏語・羅語・西語を学習しています。


ヴァルテール「西欧言語の歴史」・ポズナー「ロマンス語入門」・ヘルマン「俗ラテン語」・パトータ「イタリア語の起源」等ロマンス諸語に関する有益な参考書で学習してきましたが、
いま一つ明確な理解ができない状態でした。

この「ロマンス語概論」を読み、
原因がわかりました。
これまでの図書は、
羅語・葡語・伊語・仏語・西語・ルーマニア語を同時にすべて比較対照しておらず、
特徴的な言語だけを説明していたため、
自分の目的の言語についての記述が無いこともあるためでした。


この「ロマンス語概論」では、
すべての項目で羅語と葡語・伊語・仏語・西語・ルーマニア語を同時に比較対照してあり、
自分の学習目的に応じて必要な言語をその都度比較対照できます。

たとえば、
羅語学習時、
伊語や葡語を比較対照する、
あるいは、
葡語学習時、
羅語の動詞活用と比較し、
人称接辞の形態変化を理解する等様々に利用できます。
さらに、
それぞれの項目に例文があり、
これも学習に有益です。


本書を学習した後、
各言語を個別に学習していけば、
短期間で習得できると思います。
私の場合、
まず葡語を再学習し、
同時に羅語を学習しています。
また、
旅行に際し伊語、
仏語、
西語が必要になった場合、
基本会話・単語のみを学習します。
その際、
本書の例文が役に立ちます。


ロマンス諸語を学習する際、
動詞学習が一つの障害になりますが、
羅語の人称接辞：o(m)st , mustisnt / iistiit , imusistiserunt の各言語での歴史的変化を学習すれば、
単純な暗記ではなく、
意味のある記憶ができると思います。
完了接辞のV　と　未完了接辞のB　を学習すれば更に有効です。


有益な図書ですが、
ただ一つの難点は、
価格です。
学生でも購入できる、
半値の￥3,500程度になればと思います。