広範な読者に受け入れられるものとはいえない「東電福島第一原発事故由来の放射線被曝概論」と改題しては？

大変残念だが、
「四年目の福島の真実」というサブタイトルにも、
タイトルにもそぐわない内容だ。

タイトルからして、
わかりやすく基本からこなれた説明を積み重ねていく流れを期待するが、
内容が濃すぎて難しい本になってしまっている。

「放射線について勉強したい」「なにかわかりやすい本ないかな」レベルの方にはお勧めしない。

ただ、
ある程度基礎学力があり、
かつ震災後の福島県の状況について基礎ができている方にとっては非常に有用な書籍だと思う。

特に、
他県の人達に何がしか自論を説明したい立場にある方には必携の書籍として、
購入をお勧めしたい。


福島に住んでいると、
他県の人に福島の現状を説明しなければならない場面は多い。
そんな機会に話す内容を補強する用途としては、
非常に優れた書籍だと思う。
内容は中立的かつ科学的で信頼性が高い。
一次ソース由来の表やグラフを引用するスタイルも評価できる。

この本を適宜開くことで、
私はもっと上手に自分たちの状況について説明できるだろう。
その点は著者の方々に率直にお礼を述べたい。

この稿を書いている今は図書館から借りたものを読んでいるのだが、
手元に置いていく価値のある本である、
という判断に至り、
先ほど購入をポチした。
福島の問題について当事者であり、
かつ高卒程度以上の学力の基礎がある方には即刻購入をお勧めする。