漱石は四十歳を過ぎてから
20代の頃、
漱石はどうも苦手だった。

「猫」も「坊っちゃん」も「三四郎」も「それから」も最後まで読めなかった。
(唯一の例外は「こころ」で、
これには感動したが。
)鴎外びいきの太宰治が、
鴎外に比べると漱石は退屈だ、
とどこかで言っていた。
私も、
そうだよなと納得した覚えがある。


40歳を過ぎて「草枕」を手にした。

変な小説だと思った。
筋らしい筋はない。
中年の画家が温泉場に絵を書きに行き、
様々な人と出会うが、
それによって自らが変貌することはない。
また、
出会った相手も変貌することはない。
画家にとって、
それらの人々は、
絵を書くための対象でしかない。
最後まで傍観者にとどまる。
ドラマチックな展開はない。


でも面白い。
枕頭の書。


二十代の頃は、
本を読むことを自分に課していた。
1日1冊のペースで読んでいた。
漱石を退屈だと思ったのも無理はない。
そんな義務的な読み方で、
この本は読めない。


ツアーで観光地の美術館に行って、
ガイドに従って絵を見ていく。
この絵、
知ってる!、
これがモネか!あっちがゴッホか!有名な絵を見て得した気分になる。
やがて時間がきてバスに戻り、
また別の観光地へと向かう。


こうした見方ではこぼれ落ちる絵がある。
一瞬、
通り過ぎただけでは味わい得ない芸術がある。
一枚の絵を、
何度もかよって、
じっくり味わう、
そうして初めて分かることがある。
小説もまた同じなんだと思う。


一度通読したあとは、
読みたいところを、
読みたいように読む。
ゆっくりと、
味わいながら。
若い頃には分からなかった面白さが、
分かるようになる。
年を取るのもいいものだと思う。


芥川龍之介が、
徒然草を、
つまらない本だ、
なぜこんな本が第一級の古典なのだろう、
とけなしていたが、
そう思うのも無理はない。
年を取らなければ、
あの良さは分からない。
本書も同様だと思う。
年を取らなければ分からない。
草枕 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

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