彼女の彼女による彼女のための写真集

絵梨佳ちゃんの大ファンなので発売日を指折り待つほどでした。
…が、
見終わった直後の正直な感想は「え、
これだけ…？」
まず、
全体的に余白や物・風景・体の一部だけの写真が多めです。
絵梨佳ちゃんの写真はナチュラルで美しいのですが、
期待したより枚数が少なく、
さらにピンボケてたり(雰囲気出すためにわざとでしょうが)写りが小さかったり、
アップすぎたり、
角度やポーズで表情がよく見えなかったり、
それでいて似たような写真が続いたりと、
良いなと思える写真は少なかったです。

そしてタレント本によくある私服、
愛用コスメ、
セルフメイク法、
これまでを振り返るインタビュー(プライベートスナップ付き)みたいなのは一切ありません。
ところどころ手書き文字で、
詩的？なつぶやきのような、
日記みたいなふわふわした文章があるだけです。

上記の内容で、
構成は１ページに１写真、
もしくは見開きで１写真が多いので、
単調であっという間に見終わってしまう感じです。
「漫画のコマ割りみたくすれば変化も出るしもっといっぱい写真載せられたでしょ！」って思っちゃいました(笑)。
「この余白なに！？」「ページ無駄にしないで！」って(笑)。
こちらとしてはたくさん色んな彼女の写真が見たかったんですよね。
なんだか「写真集」というより「イメージ写真集」のよう。

ビューティーモデルで人気絶頂だけどビューティー記事は無く、
美しいけれどヘアメイクは全編通してすっぴん風ナチュラル一辺倒。
「なりたい顔No.１」（どこで決まったか知りませんが)の可愛い顔を堪能したいのに写真が少ない…。
私生活を見せない売り方とか、
自然体の素顔を見て欲しいとか意図はわかるのですが、
うーん…サービス精神が少ないというか、
ニーズに沿ってないというか、
あえて沿わせなかったのか…。

フォトブック出版は本人の長年の夢で製作にはこだわったそうですが、
本当に自分の作りたいものを追求して自分のために作ったんだなあという印象です。
そもそもタイトルの｢こんにちは、
私。
」ってすごく内省的で他者よりも自分自身に向けたものですよね。
「森絵梨佳の作品が見たい」という人には良いでしょうが、
「森絵梨佳が見たい」という人にはちょっと肩すかしかもしれません。