日本盤ボーナストラック

ゲストを気楽に呼びつけるくせに完成トラックからは抹殺するという、
これがおまえらのやり方か！のお約束のストーンズのパターンではありますが、
今回の日本盤のボーナストラックのLee "Scratch" Perryの参加は共演というよりただのダブバージョンといったところで、
ベーシックトラックは同じでも妙にガヤガヤした仕上がりで,アルバムのトーンからは浮きそうでこれはおまけあつかいで正解だったかも。
(2人仲良くトラックダウンする写真が出回ってたりもしますので、
やっぱりちょっと可哀そうですが)
私は限定のピックセットやら限定のＴシャツセットやら、
キースのサインつきのアルバムが送られてくるかもという煽り言葉につられてキースのオフィシャルサイトでいろいろ買い物をしてしまいましたので、
このカバー曲でありしかもかなり微妙なボーナストラックの１曲だけのために日本盤を買ったようなものですが、
あまりにもいいアルバムなのでどうしても損をした気がしません。

キースのソロの1作目は、
漆黒のロックンロールにスタックス風ソウルがミックスされたような統一感のあるアルバムで本当に恰好よかったですが、
この最新アルバムはバラエティーに富んだ曲が並んでいるけれども、
キースのギターが終始鳴っているとそれだけで統一感があるというのがまた素晴らしく恰好いい。
これこそ燻銀という表現を使いたくなります。

ストーンズでスタジオ入りしていればこのうちのどれかの曲をミックが歌ったのかもと想像するのも楽しいのですが、
今作は本当にキースの歌がいいです。
ファーストソロを出した後、
キースが妙に感情たっぷりに歌いこむようになって、
ライブでは演歌みたいなコブシをまわしはじめたときは正直うへ~と思ったものですが、
それを越えて今回は本当に心をゆさぶるすごいボーカルを聞かせてくれます。