「戦前の国体思想」が復活したのはなぜか？必読書です。

　日本人、
中国人、
アメリカ人・・・「〇〇人」という括り考え、
語ること。
それが右派の正体です。

天皇という記号（天皇個人の意思とは無関係）に同調することで自己を保つ国家宗教＝国体思想ですが、
それは、
必然として「自由と責任をもつ個人」という概念を嫌い、
「国家集団に同調する人々」をよしとします。

　主権在民（一人ひとりの多様な見方・考え方に依拠する統治）の「市民国家」ではなく、
官僚政府に主権がある「国民国家」を目がけるのが安倍グループです。
そこからマスコミへの圧力や愛国心教育の要請が志向されます。

　安倍首相や麻生副総理ら自民党議員の大半が加盟する『日本会議』は、
神武天皇から１２５代続く男系男子の遺伝子を守ることが日本人に課せられた義務と主張しますが、
このような「戦前思想」が復活してしまったのはなぜか？
　このまま放置すれば、
ドイツでは民主政を破壊するものとして禁止されているナチズムと同じ「全体主義」による政治が現実化してしまいます。

　本書は、
「戦前思想」を平易・的確に分析した名著で、
矢部宏治著の「なぜ日本は基地と原発を止められないのか」と共に、
必読本です。
わたしが主宰する白樺教育館でも早速教材としました。