内容がコンパクトなソーティングムック。

宝石1,2は目を通してないので解りませんが、
ダイヤと主要な色石に関してのソーティングには非常に役立ちます。

一方で、
例えば『スピネルは硬度が高くジプシーセットでもOK！』とか、

『この石には、
このようなカットが施される＆施されていた』などの「歴史」は詳細な記述はないです。

宝石研磨師から見た立場では物足りないと思います。

実際に腕などにセットされた石の写真が豊富ならもっと良かった。
（もちろん、
載ってますが、
少ない）
ルースについてのソーティングには役立ちますし勉強にもなります。

著者が宝石輸入商なので、
そこまでは踏み込めない、
という部分は仕方ありませんね。

ムック本としては少し高いですね。
世界文化社でしたか･･･当方、
家業は貴金属貿易商の家系。
ライターもしています。

自分は理科系の学位を持っています。
なので宝石の歴史的部分に触れてないのは残念。
歴史まで踏み込み、
カットやソーティング、
産地まで記述されたものとなると、
やはり米国の書物の方が資料的価値があります。
ともあれ、
ムックですから、
眺めているだけで楽しいですね。

3,000円あれば安いシルバーリングが買えますね。
天然石のペンダントくらい造れますね。

近年ムック本が流行らないから長尺のライターは仕事がないでしょうし、
本自体高くなるのかな？もし、
宝石にご興味があるのであれば、

【松原聰監修　美しい鉱物　学研教育出版　2013年】くらいから入り、

【ジュディス クロウ著　ジュエラーのための宝石のすべて　スタジオタッククリエイティブ　2007年】
【キャリー・ホール著　宝石の写真図鑑　日本ヴォーグ社　1996年】辺りが勉強になるかと。

日本語テキストでは。
特にキャリー・ホールの本はコンパクトで便利ですよ。
資料として使えます。

あと、
宝飾類は、
言わずもがな、
見た目が一番。
高額な商材を手に出すのなら知識を持った人間を連れていくか、

ご自身が勉強されるのが一番ですが、
見た目で気に入っているのであれば、
石炭だって飾っていれば綺麗です。

そういうスタンスの方にはツマラナイと思います。