驚異の価格、徹底した組みやすさ。

定価1000円、
実売価格なら硬貨だけで買えてしまいます。
昨今のガンプラが完成度に比例して高価格化しているなかで、
驚愕のデフレぶりです。


さて実際のつくりは現行の1/144 RX-78で最新だったHG G30thにRGの成果を追加したつくりという感が強いキットです。

ここからは主にG30thとの比較で見ていきますが、
目立つ合わせ目が前後分割のヘッドを残すのみとなり、
前腕部以外の挟み込み排除、
肘と膝の二重関節化と問題点はスッキリとクリアしてきました。
肘と膝のマイナスモールドの別パーツ化、
クリアパーツとシールをうまく活かしたカメラアイの新表現といった嬉しい追加ポイントもあります。


好みの問題となる見た目の差異としては、
ディティール再現が必要最低限に減ってスッキリした点、
名残がシールド裏面や足首の関節部に見られる程度になっています。
そしてもうひとつが成形色。
HDカラーを意識したうっすらしたトリコロールが大きく変わりました。
赤と青は再びクッキリと、
そして何よりホワイトが元祖ガンプラのRX-78を思い出させる、
切なくも懐かしい、
あのうっすら緑がかった発色に。
(HG「Gのレコンギスタ」シリーズのG-セルフやG-ルシファーの等のホワイト部相当)。
パッケージの完成品見本写真で分かりますが、
この「先祖帰り」は好み分かれそうな部分かなとは思いました。


可動を見てゆくと、
ポリの組み合わせがある程度共通している一方で、
まるで別物となっており、
印象的な部分を挙げるなら二点です。

まず肩関節の引き出し。
前方ではなく上部に向けることで「ただ腕を上に向けた」今までのスタイルから、
人体の「挙手」の再現に行き着いています。
一方で、
前方への引き出しは当然犠牲になっているため、
好みは分かれるところかもしれません。
もう一点は胴の前屈。
会釈程度にまっすぐ前に曲がるのですが、
ここが想像以上にポージングの幅を広げています。
なお、
この部分の設計上、
胴がやや長くなり、
身長そのものも1.5〜2mmほど伸びています。