開く職業の格差。調整不足は否めない。

ストーリーモードをクリアし、
クラシックでの２周目もクリアしてのレビューになります。


今作ですが、
世界樹シリーズの中でも特に職業の優劣がハッキリし過ぎています。

具体的には、
ストーリーキャラの職業が他職の役割を喰ってしまう程に優遇化されており、
多くの職業が完全に没個性化、
または下位互換化されてしまっています。

役割の違う個性豊かな職業群の中から、
色々な組合せを考えて楽しむのが、
世界樹シリーズの醍醐味ですが、
今作は優劣の格差があり過ぎてソレを楽しむ余地はほぼありません。

前作から比べグリモア周りはかなり改善されましたが、
調整不足感の否めない職業周りの出来上がり。
申し訳ありませんが、
ひと通りプレイし終えての感想は「興醒め」の一言です。


※以下は一部ネタバレも含みます。


主に優遇されているのは「ファフニール」「プリンセス」「ドクトルマグス」の３つで、
これらによりストーリー職以外の多くの職業がお株を奪われてしまっています。

「ファフニール」：剣と刀を両立。
３属性＋斬の複合属性お手軽セイバー完備。
ブースト中の凶悪な攻撃および補助スキル。
ブースト効率を上げるフォース関連スキル。

「プリンセス」：「号令マスタリー」によりバフとHP回復を同時に行える。
少ないSPで３属性を網羅し、
且つ低TP消費で敵全体に高火力を実現する「リンクオーダーII」。
「バード」から削除された敵の強化打消しスキルを占有。
ブーストにより全体バフと通常の一列バフを使い分けられる。

「ドクトルマグス」：列回復、
全体回復、
封じ・状態異常回復、
蘇生、
攻撃バフ、
デバフ、
バステ撒きと、
シリーズに類を見ない超万能型。
その中でも特に強力なのが「巫剣：霊攻大斬」と「巫術：結界」。
前者は、
自身のブーストとのシナジーもある高ダメージ倍率かつ耐性無視の攻撃スキル。
後者は、
最速行動でターン内の封じ・状態異常・デバフから味方全体を守る防御スキル。
どちらもスキルのあるなしで強敵戦の難易度が大きく変わる超性能。


他の職業があまりにも不遇でキャラメイクの楽しみが大きく削がれました。

古参のシリーズファンは、
よくよく注意してからの購入をオススメします。