現代美術はこの１冊でOK

敗戦後から今に至る現代美術の歴史が網羅されています。
それでいて、
単に時系列で並んでいるだけでなく、
「循環史観」という歴史の見かたで、
それぞれの時代が整理されているのがこの本の特徴だと思います。


僕自身、
循環史観という言葉ははじめて知りましたが、
ようするに歴史は繰り返すということだそうです。
日本の現代美術においても「前衛」→「反芸術」→「多様性」という動向が繰りかえされているという解釈はとてもスリリングでおもしろかった。


村上隆さんと奈良美智さん以降の現代美術を一緒くたにしていた僕には、
そのふたりの違いが明確にわかっておもしろかったです。
前に述べた動向でいうと、
村上さんは「反芸術」、
奈良さんは「多様性」の時代の作家だそうです。
その分類でいくと、
具体は「前衛」でネオダダは「反芸術」、
カオスラウンジは「前衛」などなど。


とにかく細かい解説が充実しているので、
じっくり時間をかけて読んでいきたいと思います。


あと、
青山ブックセンターで著者である中ザワさんの講座があるそうなので、
思い切って参加しようかと思います。
６ヶ月も続くし、
１万円を超えるので悩みましたが、
どうしても細かいところでわからない箇所もあるし、
この本が教科書になるようなので、
直接話を聞いたら、
より現代美術のことが楽しめるかなと思っています。

[]

とにかくこれは現代美術を知る上での教科書としても必携です。
一生の宝物にします！