絵が好みで、不思議の国のアリスが好きなら面白いと感じると思います

パッケージの絵に惹かれて値段も2000円台とお得だったので購入しました。

総合的に満足できました！ただ、
万人向けではないと思います。


一言でいうとおとぎ話のような不思議な物語でした。


現代か少し近未来の殺し屋の話のようですが、
完全に物理法則を無視して現実離れているので好き嫌いがはっきり分かれると思います。

特にブラックヒーローになりきって実際の人間をターゲットにするようなものと想像していると裏切られると思います。

パッケージの裏に「21世紀の大人たちに贈る愛と処刑のファンタジー」とあるのですが、
まさにこの物語はファンタジーです。


ただし、
主人公たちの生きる世界や不思議な能力、
戦う敵についてはほとんど説明がなされません。


例えていえばむかし話のように一言で説明される感じです。

「あるところに男がいました。
ある日男の腕はいきなり機械になりました。

銃弾が発射できるとても強い腕です。
男は殺し屋になることにしました。


男が道を歩いていると行き倒れた少女がいました。
少女は半熟卵を焼くのが得意で男は半熟卵が好きだったので一緒に暮らすことにしました」

終始、
こんな感じで進行していきます。

「なんでこうなったの？」という背景を求める人には向かないと思います。
桃太郎のようにいきなり桃から赤ちゃんが生まれてもすんなり受け入れた子供時代のように「そうなんだ」と思って深く考えずに先の展開を見ていくのがこの物語の楽しみ方だと思います。


主人公が所属する事務所に飛び込む依頼も「家を取り戻して欲しい（場所が）」、
「奪われた聴覚を取り戻して欲しい」、
「怪獣を倒して欲しい」、
と突飛なものばかりです。


世界観を受け入れられたならとても楽しめると思います。

個人的に私はとても楽しめました。

登場人物はバラエティにとんでるし、
台詞ひとつひとつが笑えます。