世代を超えた万葉集ファン掘り起こし本になるか？！

阿川佐和子の帯「この本が高校の教科書だったら、
もう少し粋な女になれただろうに」には笑えた。

あくどい戦略じみていてちょっと引いてしまう。

古典を今どきの若者に読ませよう、

シニア世代に再び興味を持って貰おうという意図がミエミエ。


それなりに原点に忠実で、
確かに内容もそこそこ読み易いものの、

正直今どきの高校生レベルには無理。

逆に昔の文学少女レベルには懐かしいがが物足りない。

少々、
中途半端なレベル・内容で終わっているのが残念。


解釈が特別斬新なわけでもなし、

例示が、
なるほど納得というほど鋭いわけでもなし。

「はじめて読む」にしては敷居が高いのは否めない。

なので、
初めて楽しむことが出来るかどうか、
ちょっと不安。

でも、
万葉集そのものは幅広い内容、
詠み手も様々なので、

世代を超えて読んで貰いたい、
味わって貰いたい歌集であることは確か。

あざとい宣伝が却って読書欲を削いだのは、
年齢が為せるワザで、

何も知らない人にはこのぐらい「押して」、

興味を持って貰うのが得策なのかも。