フランス革命の心理戦と裏面史
シュテファン・ツワイクの本のなかで、
フランス革命の中に、
その題材を求めた本が幾つかある。
「ジョゼフ・フーシェ」、
この副題ー「ある政治的人間の肖像」は、
フランス革命史の側面を語る、
白眉の一つであろう。
ミシュレやマチエのフランス革命史は、
実に重厚な正統的的記述であるが、
しかしツワイクの、
この本は、
特にある人物、
然もその端緒から反動期にかけて、
縦横無尽に泳ぎ回り、
且つ生き残った特異な性格人物の伝記である。
「サン・クルーの風見」と陰口をたたかれた、
強靭な変節漢の生き方は、
革命とは何か?人間とは何か?、
について根本から考えさせられる。
恐らく、
フーシェにしても、
根っからの悪人と言うわけではなく、
オラトリオ学院の僧院に質素に暮らした熱心な教師であり、
ごく真面目な人物でもあったろう。
それが歴史的な激動に翻弄されて、
必然的な悪にも、
偶然的な悪にも、
手を貸した事は再々であった。
多くの歴史の転換期には、
この様な特異な性格の人物が出現するのである。


ツワイクは、
フーシェについて、
革命期を通して、
最も自制心に富み、
心理戦において、
誰よりも強く、
ナポレオンをも打ち負かした人物と言及している。
この本の制作動機も、
極めて興味深い。
ただ、
この著書の混乱期にも似た時代に出くわした、
ツワイク晩年の人生が、
亡命と放浪と言う苦悩に満ちていたことは悲劇であった。
オーストリアーハンガリー帝国の首都ウィーンで、
裕福なユダヤ系繊維業者の家庭に育ち、
多感な青春時代を過ごし、
ウィーン大學で哲学を専攻し、
やがて哲学博士になったツワイクは、
第一次世界大戦を経て、
ワイマール共和国の中で多くの著作を成し、
その時代の怒りと憎しみから出現した、
国家社会主義ドイツ労働者党を逃れて、
南米で自ら死を選んだ人生は、
フーシェの様に過酷な狂気の時代を泳ぎ切れなかった弱さを、
伝記作家の悲しみを感じる。
ツワイクの自伝である「昨日の世界」と合わせて読んでみることをお勧めします。
ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像 (岩波文庫 赤 437-4)

その他の感想

サラッと感がいい!
文字が大きくて見やすいですよ
硬派な観光政策論
使い心地はびみょ〜
コスパ以上
色違い買い♪
そろそろ完結?
「拡張現実」とファンタジーの融合
要注意です。試験本番は使えません。
単体でテンキーがあると便利
『秒速5センチメートル』の真意が明らかに。
マイナーな漫画の紹介。だからこそ掘り出し物を見付けるような意義がある。
60cm幅の二面鏡と同価格
最悪な内容
応用の利く本
そこそこよいです
ストーリーがぐいぐい進み「人形の国」の意味が判明します。衝撃のデレ・ケーシャ。
ジャストフィット!
赤米は初めてでした。
特性の違いを踏まえて使い分けるとベスト
クリア、手触り最高!
練習あるのみ!
もうちょっと、「Richie時代・MR.BIG」が聴きたくなる好盤です!
サイズもデザインも思った通り
人生の晩年にさしかかったとき、ぜひもう一度読みたい
故障が。。。
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