電機保全の初歩としては必要にして十分な内容

もともと自分の専門は機械なのだが、
企業での指導機会も増えてきたので基本に立ち返るため本書を購入。


さて肝心の内容は、
漏電と感電、
計測器の使用方法、
遮断機やリレー、
配線、
モーターとセンサーなど、

電気系統の保全作業をはじめる人たちにとって、
最低限知っておくべき事柄が並んでいる。

とくに電気科を出てない人たちが、
電気保全の基礎を押さえるものとして大変よくまとまっており、

ＯＪＴの名の下、
いきなり現場に放り出されて右往左往している人にとってはうってつけだと思う。


ただ文章がわかりやすい反面、
違和感のある言い回しや脱字が散見される。

本書の写真についても、
すべて白黒であるため各所によくわからない部分がある。

たとえば最初のページにあるモーターコイルの写真など、
その説明文に「発熱し変色してしまっている」
とあるが、
白黒なのでどの部分がどう変色しているのかまったくわからない。

価格をもう少し高くしてでも写真はすべてカラーにして欲しかった。


気になる人は、
まず"なか見！検索"で目次と文章を確認してから購入を検討してみるといいだろう。