バシャールやエイブラハムへの詳細な注釈書・人間ならではのペースで

最初の本『引き寄せの教科書』からして、
大変な明快さと、
迷いのなさ、
そしてすべては「自由」だ、
と、
だれをもどんな考えをも制限しないスタンスに感心しました。


本書はさらに詳細に、
バシャールやエイブラハムといった宇宙的存在の言葉の、
誤解されやすい部分、
意味の取りにくい部分をきちんとかみ砕いて説明し、
地球人の日常に落としこんでくれています。


たとえばバシャールの「ワクワクすることをしなさい」を、
犯罪でも何でもやっていいのか、
と受け取るのではなく、

「自分のほんとうの夢（バシャールは、
integrityをもって望むこと、
と言っていましたが、
いまひとつわかりにくかったと思います。
）」「欠乏、
不足感をもとにした欲望」ときちんと分け、
例をあげつつ説明しています。


　また、
「世の中の平和のために私は何をしたらいいか、
何ができるか」と質問した女性に対し、
バシャールは「あなたが平和で幸福でいてください」と答えていますが、
この問題なども人間的考えからすると、
現実を見ないとか逃避とか思われかねません。
こうした点に対しても、
きっちりと説明されています。


　こうした誤解されやすいさまざまな命題について、
そうではないのだと、
かゆいところに手が届くように真意を解きほぐしてくれるところが第一の魅力です。


　さらにもうひとつ例をあげるならば、
世間的にも何となく流通している考え方として、
物事が実現するためにはイメージ（視覚化）すればよい、
というものがありますが、
より正確に核心を言うならば、
深くもっている観念（ビリーフ）と自分の波動によるとしています。
ただのイメージだけではなぜだめなのか。
これほど親切に、
なぜかなうか、
なぜかなわないかを説明してくれた本はこれまでになかったと思います。


　それから第二の魅力は、
「覚醒体験は必須ではない」という節もあるように、
いっきょに上の波動に切り替わらなくてもよい、
というやり方です。
これまでの意識の変革では、
「チャネリング」とか「瞑想による神秘体験」「シータ波」などディープで非日常的なものが求められた面があります。
しかも百かゼロかで、
百でなくては、
現実は変わらないと。