柳田國男の著作の一つの今日的な読み解き方として大変参考になりました。
「柳田國男」を理解するには、
もちろん柳田の著作そのものに就くの他はありませんが、
柄谷氏の「交換様式D」論が今日如何にして可能である(可能となる)のかを自分なりに考える者として、
本書の柳田論は裨益するところ大でした。
(備忘のため引用しておきたい部分が実に多くありましたが、
所論の要約としてのみ次の二箇所をメモしておきたいと思います。


「資本=ネーション=国家を越える手がかりは、
やはり、
遊動性にある。
ただし、
それは遊牧民的な遊動性ではなく、
狩猟採集民的な遊動性である。
定住以後に生じた遊動性、
つまり、
遊牧民、
山地人あるいは漂泊民の遊動性は、
定住以前にあった遊動性を真に回復するものではない。
かえって、
それは国家と資本の支配を拡張するものである。
・・・ 交換様式Dにおいて、
何が回帰するのか。
定住によって失われた狩猟採集民の遊動性である。
それは現に存在するものではない。
が、
それについて理論的に考えることはできる」(192~193頁)。

「定住農民(常民)に焦点を移しつつ、
彼は「山人」の可能性を執拗に追求したのである。
最終的に、
彼はそれを「固有信仰」の中に見出そうとした。
彼がいう日本人の固有信仰は、
稲作農民以前のものである。
つまり、
日本に限定されるものではない。
また、
それは最古の形態であるとともに、
未来的なものである。
すなわち、
柳田がそこに見いだそうとしたのは、
交換様式Dである」(195頁)。


なお、
巻末の「柳田国男年譜」(205~213頁)は大変便利です。
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遊動論 柳田国男と山人 (文春新書)

その他の感想

マジックテープが剥がれてしまいました
基本を思い出させてくれる本
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車の中で聴かせています
酷い事件だ
素材は、最高に良いです!
知っているはずなのに、凄く新鮮
筋力アップになっています
パパウパウパウ
草木染めならこの一冊があれば、鬼に金棒。
インストールで躓く
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6ミリ
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ネーミングの妙
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