ボルドーワイン愛好者必携の書
今回が第4版に当たるボルドーワイン解説書の定番です。
Wine Buyer’s Guideと同じく、
シャトー毎ヴィンテージ毎の詳細なテイスティングノートと100点法のいわゆるパーカーポイント(PP)とがメインコンテンツとなっていますが、
バックヴィンテージまで載っている点と畑や生産量などシャトー毎の各種客観データや訪問の仕方等が記載されている点は異なります。
ボルドーワインは、
一般にはシャトー名とヴィンテージで大体ワインの質は想像できると考えられていますが、
オーナーや醸造責任者が変わって質が一変したり、
不作年でもすばらしいワインを出しているシャトーがあったりするので、
ここに記されている個別のワインの評価はワイン選びに大いに役立ちますし、
飲み頃情報も何時開けるかの判断に有用です。
そして、
ボルドーは、
なんと言ってもパーカーのワイン評論の原点であり、
リリース価格などパーカー評価の影響は絶大なもので、
他の地区とは比べものにならない重要性を持っており、
好むと好まざるとにかかわらず、
本書はボルドーワイン愛好者必携の書といえるでしょう。
なお、
第3版との変更点ですが、
第4版の序文でパーカーはこの20年で大幅にボルドーワインの質が向上したと言っており、
そのせいか、
大半のシャトーのテイスティングノートは1982年以降となっています。
そのかわり、
極力ここ数年以内のテイスティングノートを載せているようです。
結果として総頁数は200頁ほど減っていますが、
90年代に話題を集めたサンテミリオンだけは逆に増えています。
また、
ソーテルヌ・バルザックについても最近のワインのノートが記載されています。
一方、
シャトー毎にラベルの写真が掲載されたのは初心者には助けになると思います。
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