防菌防黴

著者は防菌防黴学会の方だそう。


微生物学の入門教科書はおおまかに2系統に分かれます。

ひとつは医学系。
病原体としての微生物と人体との関わりの理解に重きを置くタイプ。

もうひとつはバイオ・環境系。
生物としての微生物の理解と応用に重きを置くタイプ。


本書は前者と後者の中間あたりに位置しつつ、
衛生学の風味を持ったテキストに仕上がってます。


最近の教科書の特徴として図表多め。

ただ安易に人物や顕微鏡写真などで埋めている感も否めず。

安価で二色刷りなので、
正直何を示しているのかはっきりしない写真もあるのが残念。

もう少し意味のあるイラストなどを増やしてほしかった。

ミススペルや内容の誤りも散見。

加えて出版後1年以上経って、
修正されていないのも痛い。


ただ最新の内容を取り込んだ微生物学の安価な教科書というだけで貴重です。