「恒例の『投手白書』。」

　セイバーメトリクスを大々的に取り上げた、
本邦唯一のメジャー･リーグ専門月刊誌です。


　毎年、
恒例の『投手白書』と『ストーブリーグ中間報告』が特集記事。


　●2014-15ストーブリーグ最前線。

　　例年に無く多くのトレードが行われている本年度オフ、
チーム毎のトレードの主に成否を予測する厳しくも面白い内容。

　　2000-14球団史を変えたオフの１０大トレードは、
本誌独自の視点で描かれており興味深い物。


　●2014-15MLB『投手白書』
　毎年、
拝見する度に、
今の投手(選手)は大変だな、
と思わせる、
一昔前なら、
首脳陣・選手またはスカウト位しか観れなかった様なデータが、
野球ファン向けにビシバシ掲載されている、
おもしろくも恐ろしい内容。


　一目で主要投手達の投球傾向が解る20-21頁のタイプ別分布図が視覚的インパクト高し。

　必然、
その頁の極端な部分の投手の評価を観たくなります(個人的には｢軟投派｣がお気に入りです)。

　消えゆく球種、
ナックル、
そして殆ど消えてしまったスクリューボールを除いた球種別データファイル等、
面白いデータ満載ですが、
最近の投高打低の原因の一つかもしれない番外特集「守備シフトがベースボールを変える！？」が傑作。

　ただ、
けん制を含む投手の守備力に関しては、
後に｢守備白書｣が控えているからでしょうか、
殆ど言及されていませんでした。

　●スカウティング・レポート：マディソン・バムガーナー(ジャイアンツ)。


　印象に残った【連載記事】
　●MLB珍獣図鑑：今年、
球場が彼を弄った大喜利的メッセージ・ボードで埋め尽くされた、
不自然な動作の人気者、
ハンター・ペンス(サンフランシスコ・ジャイアンツ)。

　●吉井理人のMLB先輩ヅラしてスミマセン：最終回。
今季から再び現場(福岡ソフトバンク・ホークス)に戻る吉井氏が現役時代に影響を受けたコーチについて語っています。

　●写真家田口有史氏のダグアウトの隣から：久し振りの日米野球のMLB側ダックアウトの様子。