日本語なのが嬉しい(笑)

ギフトブック黄金期のイラストレーターの日本語画集がよもや今頃になって出るなんて・・・と思ったら、
さすがマール社。
こういう復刻版を日本語で廉価で提供してくださるのが嬉しいですね。

年代順にデュラックの絵の変化が見て取れることや、
日本語での解説があること、
彼の年表があることなどは入門編としては素晴らしい点だと思います。

今までの画集に無かった、
モノクロの絵や、
レタリングなどのデザインを収録していること。
そして宝島、
金鶏、
ギリシャ神話など見過ごされがちな後期の絵も多数収録されていることなどが他と違い素晴らしいと思いました。

画集としては洋書の｢Dulac’s Fairy Tale Illustrations in Full Color ｣の方が廉価で、
有名な絵が上手にピックアップされており、
絵も大きく良いと思います。

ですがやはり洋書ですので、
これはどの本のどの場面の絵なの？という解説や、
イラストが収録されたお話のあらすじなども知りたい！という方ですと物足りないでしょう。

画質も、
こちらの方が線がはっきりした印刷となっており、
初期の繊細さや淡いグラデーションがよく刷られていると思います。

デュラックの画集を1冊だけ持っておきたいという方なら、
こちらだけ買えば十分だと思います。


アラビアンナイトマンと呼ばれた青の魔術師が奏でる素敵なおとぎの国を堪能してください！