人はどこまで鬼畜になれるか

もはやクズなどという生やさしい表現では、
主人公和也を言い表すことは出来ない。

完全に開き直った和也は、
完全に小学生の革を被った鬼畜野郎。

その目的はアンナをレイプしアンナもキョウも地獄に突き落とすこと。

理由は、
それが２０年後の復讐という名の逆恨みだから。

唯々、
自分の境遇は人のせい、
他人の幸せは憎らしいというゴミクズ人間。

アンナの貞操はすんでの所で外海に救われるが、
しかし今度はアンナの危機を予感して身代わりになった二ノ瀬が和也の毒牙にかかりとんでもないことに。

外海さんがまだ謎だらけだが、
とにかく何でもよいからこの鬼畜野郎を殺してくれと本気で思う。

端から見たらこんな胸くそ悪い漫画よく読むものだと思うかもしれないが、
要はこの漫画、
サスペンス漫画で駆逐されるべき悪人を主人公に据えた、
新しいタイプのサスペンス漫画だと思う。

勿論それだけではない。

謎を含んだテンポ良いストーリー展開の妙が冴え渡ってるし、
主人公が鬼畜になればなるほど破滅の予感が深まり、
それにワクワクする。

主人公の破滅を期待するというのも変な話だが、
この漫画の魅力はそれにつきる。

また、
次巻３巻で完結というのも、
気分が悪くなる暇が無くハイテンポのまま終わる感じでよい頃合いだと思う。