文句なしの傑作、でもフランス語が、、、。

ドストエフスキーの小説全部を読んだわけではありませんがいつもながら多様な人間像の描写とストーリーの面白さには驚嘆するものがあります。
　自由で進歩派、
でも生活力はゼロのステファン、
深いニヒリズムの闇に包まれたスタブロギン、
自殺することによって神に近づこうとするキリロフ、
狡猾なピヨートル、
そのピョートルに踊らされる人々、
、
その他多くの人々の過去や関係が一見関連の無い数々の事件によって少しづつ明らかになっていきます。
そして登場する５人組。
彼らの画策する陰謀がしだいに明らかになってそしてついに大事件が、
、
、
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　覚悟の自殺、
内ゲバによる殺害、
混乱の中での撲殺、
絶望のはての自殺、
、
、
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　通俗的善悪を超越した作者の深遠な思想は研究家に任せるとしても、
そのストーリーの面白さに見る見る引き込まれてしまいます。
　星をひとつ削ったのは頻繁にステファンによって語られるフランス語のためです。
この手のほかの本でも短いフランス語はよく出てくるのですが気になるほどではありませんでした。
　でもこの本ではとっても多いのです。
　英語の注釈が無いので、
翻訳サイトで英語に翻訳しながら読みました。
それでも最後まで読みきったのはやはりこの小説の不思議な魅力のとりこになったからでしょう。
　でも私のようにフランス語の駄目な人は英語注釈付の別のコピーをお勧めします。