｢血糊臓物は多目ながら読み易くシャープなアクション漫画。｣

　怜悧冷酷巨乳の拳銃使いバレットこと石川るしあと、
小柄で幼児体型、
かつ捨てられた小動物を放っておけない幼さながら脅威の身体能力を誇る戦斧使いフランチェスカこと白土マインの女子高生殺し屋コンビを主人公としたスプラッターアクションです。

　背景には暴力団、
闇サイトに依る殺人同好会、
サイコな殺人者達そして児童臓器売買等、
現代のダークな側面が散りばめられていますが、
D.Pさんが描く女の子は可愛いし、
アクションの切れは有るし、
ヒロイン達の武器が爆裂弾頭を撃つ拳銃と手斧(投擲斧)なのでぶちまけられる血と臓物の量も多いですが後を引かないカラリとした残酷さですし、
端金(一人8万円！)で人を殺す下種な暴力団専属の殺人者の設定ながら現状では殺される側もどうしようも無い悪鬼・鬼畜ばかりなのでこの手のジャンル、
特に山本賢治さんがお好きな方は文句なく楽しめる水準作です。

　主人公二人がなぜ少女のみそらで殺し屋に為ったか、
闇医師のアジトで二人が保護した記憶喪失の少年ひろしは何者か、
マインの両手両足に走るムカデの様な傷はどうして出来たか等の背景もいずれ明らかに為る事でしょう。


　それにしても巻末にオマケ収録されている、
連載前にヤングチャンピオン烈誌に掲載された原作者山本賢治さんに依る予告篇マンガ通りの作品にならなくて良かったなあ、
と思いました（これはこれで読んで見たかった気も致しますが…）。