「世界文学の巨人」による幻獣辞典
有名な古典文学に登場する幻の獣を、
ジョン・アップダイクが「世界文学の巨人」と称したボルへスが紹介する一冊。
索引もついているし、
著者が博識なことは云うまでもないので「辞典」として使えなくもないが、
最近よくあるキャラクター本のような内容ではなく、
あくまでも読み物として分類すべきだ。
「ちょっとした調べもの」にボルへスを使うと、
読書家は(ある意味)酷い目に遭う。


巻末の、
訳者・柳瀬尚紀氏の解説がまた、
面白い。
冒頭から「ホルヘ・ルイス・ボルへスはイギリス文学(略)を父とし、
神学と神秘思想の血を引く形而上学を母としてアルゼンチンのブエノスアイレスに生まれた巨大な怪物である。
」と、
ボルへス自身を「幻獣」扱いしていて、
口元がゆるむ。

「この書淫の怪物はつねに図書館に住み、
ありとあらゆる類の書物を貪り食い、
それをことごとく記憶の胃液にとかして想像力の臓腑を養い、
そしてめったに忘却の排泄をしない。
」「この怪物はまた、
それ自体が迷宮を内にはらみ、
全身が謎でできていて、
しかもたえまなく謎を分泌するともいわれる。
」「分泌する謎に一瞬でもふれる者は――幸いその数は少ないが――たちどころに毒され、
洗われ、
熱せられ、
冷やされ、
宇宙を垣間見、
底知れぬ暗闇に置き去りにされる。


この「怪物」の餌食になりやすいのは、
既にある程度の知識を有する読者、
なのだが、
「忘却の排泄」物ばかり垂れ流している私のようなボンクラ読者でも、
これに毒されることがあり、
たいへん危険だ。

キャラクター本のような神話辞典、
幻獣本を読んでも、
日常はなにも変わらない、
ゲームをするときちょっとした雑学を披露できるようになるくらい、
だろうが、
ボルへスの「分泌する謎」に触れてしまえばこれまでよりかかっていた常識は雲散霧消、
足下の大地を支えるのは紅玉の岩石となり、
それを支えるクジャタ(四千の目、
耳、
鼻、
口、
舌を持つ雄牛)、
それを支えるバハムート(あまりに巨大、
あまりに眩しい光を発するので人間には見ることができない魚。
『千夜一夜物語』などに登場。
)など幻視されるようになり、
現実の地層の成り立ちよりもこちらの成り立ちが興味深いぞと、
調べ始めると、
きりがなく、
その迷宮はあまりに楽しく、
現実はますます遠く、
・・・斯様に、
たいへん危険な書物なのだ。
幻獣辞典

その他の感想

思ってた以上に保温力有り
実践できるまで頑張ります
持ち手付き
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TDM900
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ホームパーティのテクニック
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