マルガリータ (文春文庫) の感想
参照データ
タイトル | マルガリータ (文春文庫) |
発売日 | 2013-06-07 |
製作者 | 村木 嵐 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784167838591 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » 歴史・時代小説 |
購入者の感想
私は千々石ミゲルの地元で郷土史の研究を行っております。
とにかくミゲルに関する資料は少ないし謎めいてる点も多いです。
彼は棄教しつつも、実は切支丹としての立場を貫いたという観点は
議論と検証すべき点もありますが、私はおおむね正しいと思います。
ただし数少ない残された彼の経歴を比べると辻褄が合わない点も数多くありましたし、
史実として彼の姿を真剣に追い求めるとなれば、この本はおススメできません。
また、天草四郎の実父という説明説得には中途半端ですし、
最後の結びで少ししか語られていない点は残念です。
(この点は市川森一さんの「幻日」の方が勝っています)
ただ、描きにくかったミゲルの人物像が想像しやすくなり、
天正遣欧少年使節の四人にスポットライトを当てたこの小説の
役割は少なからず存在価値はあると思います。
とにかくミゲルに関する資料は少ないし謎めいてる点も多いです。
彼は棄教しつつも、実は切支丹としての立場を貫いたという観点は
議論と検証すべき点もありますが、私はおおむね正しいと思います。
ただし数少ない残された彼の経歴を比べると辻褄が合わない点も数多くありましたし、
史実として彼の姿を真剣に追い求めるとなれば、この本はおススメできません。
また、天草四郎の実父という説明説得には中途半端ですし、
最後の結びで少ししか語られていない点は残念です。
(この点は市川森一さんの「幻日」の方が勝っています)
ただ、描きにくかったミゲルの人物像が想像しやすくなり、
天正遣欧少年使節の四人にスポットライトを当てたこの小説の
役割は少なからず存在価値はあると思います。