ローマ亡き後の地中海世界1: 海賊、そして海軍 (新潮文庫) の感想

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タイトルローマ亡き後の地中海世界1: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)
発売日2014-07-28
製作者塩野 七生
販売元新潮社
JANコード9784101181943
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

 久しぶりに塩野七生の長編を読み始めたところだ。取りあえず本巻はイスラムがアフリカから地中海を
渡ってイタリアを攻める話である。

 僕はインドネシアに4年住んだ。インドネシアはイスラム教国としては人口最大の国だ。職場は2000名
を超える工場であり、98%程度の従業員がイスラム教徒である。
 イスラム教を見ていると「生きている宗教」であることが良く分かる。礼拝や断食をきちんと行っている
姿は「敬虔」と言って良い。中東でのイスラムはいささかイメージが悪いが、インドネシアで見たイスラム教は
穏やかであり、むしろ好ましく感じたものだ。

 本書で描く歴史はインドネシアにイスラム教が入る前だ。イスラム教が新興宗教であった頃である。

 本書を読むと、イスラム教の持つ力を感じる。イタリアがかようにイスラム教徒に攻められていたとは
正直知らなかった。それを理解しないと十字軍も理解出来ないのであろう。もっと言うと、現代の
「キリスト教 VS イスラム教」も見えてこないということなのだろう。インドネシアに居て、イスラム教を
若干理解していた積りになっていた自分には反省している次第だ。

 あと3巻残っているのでゆっくり読み続ける所存である。

 

6世紀から10世紀の地中海でのキリスト勢力とイスラム勢力の戦いが描かれています。
アラビア半島で生まれたイスラム教徒が北アフリカにまで勢力を伸ばし、地中海を渡り、イタリアの沿岸部で略奪行為(海賊行為)を行うようになります。
頼みの綱の東ローマ帝国(ビザンツ帝国)は自国の領土保持で精一杯で援軍を送ることもできません。
そのような中で、時のローマ教皇がビザンツ帝国に見切りをつけ、神聖ローマ帝国を発足させますが、初代皇帝シャルル1世の死去とともに
内部分裂に陥り、イスラム勢力の抑止力にはなりえませんでした。
頭を悩ませたイタリア各都市やローマ法王の対応は・・・

イタリアの地方や都市の名前はどんどん出てきますが、地図が随所に載せられており分かりやすかったです。
話の展開もよく、一気に読めました。

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