その英語、こう言いかえればササるのに! (青春新書インテリジェンス) の感想

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日本人は日本語を直訳したような英語を使いがちであるが、そのような英語は相手にうまく言いたいことが伝わらない可能性がある。

英会話の場合は、ある程度の正しい表現を先ず覚えて、それを応用するのがよいと思われる。
本書では、その正しい表現がいくつかの状況ごとに、こう言いたい時は英語でこう言うとよいといった感じで、説明つきで紹介されている。

また、用いられている単語は一般的によく知られているものが使われており、馴染みやすい。
本のサイズも小さめで190ページほどであり、余白もやや多いので、比較的短時間で読むことができる。
（掲載されている文章の数はさほど多くない。）

著者は同時通訳者として有名なだけあって、紹介されている文章は違和感がなく、洗練されている。
載っている文章の中から、気に入ったものを覚えて、適宜使えるようになると、英会話もかなり洗練されたものになるであろう。

NHKのラジオ「入門ビジネス英語」で関谷さんの講義を聴いている。
海外生活経験ゼロなのに英語が必要になり、絶望的な気持ちだったが、
この本の「知ってる単語の中に、ベストなものがある」
というのは実に勇気づけられた。

この本には難しい単語は出てこない。中学２年でも知ってるものばかりなのがいい。
特に、「ノーの伝え方」が役に立ちそうだ。
TOEICで７００点以上とれる人はともかく、ふつうは、特に「言いにくいことを言うとき」など、
つい日本語を直訳してしまうのではないだろうか。
「納得しかねるんですが」
など、私も言おうとしてしどろもどろになったことがある。

下手な言い方をしてこじれるより、この「ノーの伝え方」だけでも覚えておきたいと思った。
コラムも充実しており、飽きずに最後まで読めた。
たまに余白が多いかなと思うところがあったので星は４つで。