シャイロックの子供たち (文春文庫) の感想
参照データ
タイトル | シャイロックの子供たち (文春文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 池井戸 潤 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784167728038 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » あ行の著者 |
購入者の感想
銀行にまつわる短編集。
かなり緻密に描かれた小説で、
作家の経験が大いに発揮された作品。
と思って読んでたんですが、
それどころではなかった。
連作短編だと思ったが、
もっと野心的な長編だったことが分かる。
途中から、
推理小説へと一変するのだ。
その手際の良さに脱帽。
短編それぞれに主人公がいて、
なんというか、
いい奴も、悪い奴もいて、
きっちり、一つの話が終わっている。
そして、ラストのどんでん返しに持っていくのだ。
おもしろいのは、
登場人物への作者の愛情。
たっぷりの愛情で、
ディテールを描き、
銀行内部の人間関係が赤裸々に語られている。
銀行員=エリート、
というイメージ通りであるが、
そうあり続けることの大変さがにじみ出ている。
人生の勝ち組みというものが、
何が勝ちかなんてわからない。
ただ、
日々を生きる。
生きようとすることこそ、
勝利者ではないだろうか。
なんてことも考えました。
かなり緻密に描かれた小説で、
作家の経験が大いに発揮された作品。
と思って読んでたんですが、
それどころではなかった。
連作短編だと思ったが、
もっと野心的な長編だったことが分かる。
途中から、
推理小説へと一変するのだ。
その手際の良さに脱帽。
短編それぞれに主人公がいて、
なんというか、
いい奴も、悪い奴もいて、
きっちり、一つの話が終わっている。
そして、ラストのどんでん返しに持っていくのだ。
おもしろいのは、
登場人物への作者の愛情。
たっぷりの愛情で、
ディテールを描き、
銀行内部の人間関係が赤裸々に語られている。
銀行員=エリート、
というイメージ通りであるが、
そうあり続けることの大変さがにじみ出ている。
人生の勝ち組みというものが、
何が勝ちかなんてわからない。
ただ、
日々を生きる。
生きようとすることこそ、
勝利者ではないだろうか。
なんてことも考えました。