文庫 他人をほめる人、けなす人 (草思社文庫) の感想

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参照データ

タイトル文庫 他人をほめる人、けなす人 (草思社文庫)
発売日販売日未定
製作者フランチェスコ・アルベローニ
販売元草思社
JANコード9784794218162
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 外国のエッセー・随筆 » その他

購入者の感想

他人の欠点はすぐ目につくのに、自分のにはなかなか気がつかない。気づいたとしても、そう簡単には直せない。それが人間というものさと嘯く人もいれば、何とか改めようと努力する人もいる。

自分の欠点を教えてくれる本に出合える人は幸運というべきだろうが、『他人をほめる人、けなす人』(フランチェスコ・アルベローニ著、大久保昭男訳、草思社文庫)は一読に値する。

例えば、「他人を引きたてない人」は、「たんに自己中心的であるだけでなく、そねみの念に毒された人でもある。このタイプの人びとは勇気にも欠けている。しかし、その臆病さを隠すことも心得ている。人を先に立てておいて、ことがうまく運ばないとみると、自分は姿を隠してしまう。もしうまく運べば、それは自分の功績だと主張する。卑劣なのは、勇気ある人びとを楯にして身をかばい、その人びとを犠牲にしておいて、それを否定する輩である」と、一刀両断にされている。また、「だらしのない人」の一例として、「どのように仕事に着手すべきかをけっして明示しないリーダーがいる。たとえリーダーが親しげで友情ある振る舞いを示すとしても、全員がこのうえなく不安定な気分で過ごすことになる。外見は人がよさそうでありながら、こういうリーダーは、実際には、独占欲の強い暴君である」という鋭い指摘がなされている。

だからといって、「皮肉っぽい人」「陰口をたたく人」「他人を認めない人」「自分をひけらかす人」「けっしてほめない人」「おべっかを使う人」「電話の応対が横柄な人」といった項目だけで、この本を判断してはいけない。「部下に確信をもたせる人」「コンセンサスをつくれる人」「挑戦しつづける人」「復活できる人」「羨望に支配されない人」「危機を受け入れる人」「情熱的に夢見る人」「先入観にとらわれない人」と読み進んでいくうちに、希望が湧いてくるはずだ。

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