武士に「もの言う」百姓たち―裁判でよむ江戸時代 の感想
参照データ
タイトル | 武士に「もの言う」百姓たち―裁判でよむ江戸時代 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 渡辺 尚志 |
販売元 | 草思社 |
JANコード | 9784794219459 |
カテゴリ | 歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般 |
購入者の感想
捕り物帖などのフィクションで江戸時代の「刑事裁判」について描かれることは多いですが、本書は江戸時代の「民事裁判」について詳しく書かれています。
2部に分けられており、第1部では、江戸時代の裁判や訴訟についての概論です。そして第2部では、松代藩(現在の長野県)で19世紀に実際に争われた名主選挙にかかわる訴訟を丁寧かつ詳細に辿っています。一度は決着しかけるものの、証人が敢然と証言を翻したたため、裁判の流れが一気に変わっていく部分は、小説のように面白いです。また、読み書き能力を持ち、複数の裁判や争いごとを経験した人が、「裁判ゴロ」のような行動をとっていたことには、あきれてしまいます。
そういった中で、江戸時代の農民たちが極めて粘り強く生きていたことと同時に、江戸時代が、武士の面目をいかに守るかといったことを非常に重視した社会であったことも浮き彫りにされています。
2部に分けられており、第1部では、江戸時代の裁判や訴訟についての概論です。そして第2部では、松代藩(現在の長野県)で19世紀に実際に争われた名主選挙にかかわる訴訟を丁寧かつ詳細に辿っています。一度は決着しかけるものの、証人が敢然と証言を翻したたため、裁判の流れが一気に変わっていく部分は、小説のように面白いです。また、読み書き能力を持ち、複数の裁判や争いごとを経験した人が、「裁判ゴロ」のような行動をとっていたことには、あきれてしまいます。
そういった中で、江戸時代の農民たちが極めて粘り強く生きていたことと同時に、江戸時代が、武士の面目をいかに守るかといったことを非常に重視した社会であったことも浮き彫りにされています。