エンダーのゲーム ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray] の感想

　原作はオースン・スコット・カードの３０年近く前に発表された傑作SF小説。
　部隊を指揮する立場の人間が指揮官として部隊をいかに統率するか，といったノウハウも描かれていることから，アメリカ海兵隊の推薦図書ともなっているほどの作品です。
　
　少年エンダーは，自分が多人数によるいじめの対象となったとき，いかにしてその状況から自分が有利に立つことができるのかを知っており，それを行動に移すことができる。
　大人たちはそんなエンダーを艦隊指揮官候補として，指揮官に必要な能力を身につけさせるため，あえて集団から孤立させる等し，エンダーを過酷な状況に追い込み，エンダーの行動を密かに監視している。
　しかし，本来は他人を傷つけることなどできない優しい心を持つエンダー。
　そのギャップに苦しみながらも，そうせざるを得ない状況へと常に追い込まれ続けるエンダー。
　
　原作ではこのへんのエンダーの苦悩がじっくりと描かれているのですが，さすがに時間の限られた映画の中で，エンダーの苦悩を十分伝えきるのは難しかったようで，物足りなさが残ってしまいました。
　エンダーの世界をより理解するためには，ぜひとも原作を一読されることをお奨めします。非常に面白いです。
　また，脇役として出ていたビーンを主人公とした裏エンダーのゲームともいえる「エンダーズシャドー」という作品もお薦めです。
　ただ，映画的には，上や下のない無重力空間での戦闘ゲームの映像は良くできていました。
　ハリソン・フォードも久しぶりに見ましたが，さすがに存在感がありますね。

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SFアクション映画。もっと宇宙船同士でバシバシ撃ち合うのを期待してた。

50年前人類は宇宙人による侵略を受けたが、勇気ある指揮官が敵の母船に特攻し危機を救う。それから人類は「瞬時の判断が要求されるTVゲームに幼い頃から親しんでいるから」という根拠のもと有望な子供を宇宙にある訓練基地に集め宇宙艦隊を率いる指揮官を育成している。主人公のエンダーもそのうちの一人。非常に優秀なエンダーは飛び級でどんどん昇格してく。最初は無視したり、嫌な奴だった同級生もエンダーの抜群の指揮能力を認めて仲間になっていく。暇つぶしにやっていた心理ゲームで崩落した城の映像を見る。エンダーは飛び級した先の嫌な年上のヤツに目をつけられてシャワールームで喧嘩を売られ、事故で怪我をさせてしまう。エンダーは一時落ち込むけど、姉に励まされ立ち直る。いよいよ最高指揮官になるための試験を受ける。シュミレーションゲームで宇宙人を撃退すれば合格。宇宙人達の習性はアリに例えられる。女王アリが居なくなればほかも死ぬ。こちら側には一撃必殺の兵器があるが、そいつを守るために他の船の護衛も犠牲にしてその砲台を守りきり勝つ。試験に合格だと喜んでたら、今までやってたのは現実だと告げられる。勝利はしたが相当数の犠牲を出した。しかも宇宙人たちは50年前から一度も襲ってきてない。エンダーはできれば対話による解決を望んでた。再び落ち込むが、現在自分たちがいる25年前に宇宙人たちから奪い取った星の風景を眺めてると心理ゲームで見た崩落した城を発見する。外に駆け出し城の中に入ると女王アリがいた。罪の意識があったエンダーは彼らが次に住む星を探すために旅に出る。

話のテンポが急展開過ぎてイマイチ。無重力空間での銃を用いた訓練の場面とかシュミレーションゲームの場面でのCGはクオリティ高い。