14歳の君へ―どう考えどう生きるか の感想

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参照データ

タイトル14歳の君へ―どう考えどう生きるか
発売日販売日未定
製作者池田 晶子
販売元毎日新聞社
JANコード9784620317885
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 論文・評論・講演集

購入者の感想

今は亡き池田晶子氏による、人生についての中学生への問いかけ、語りかけを本にしたものです。

実は、私は自分の娘が中学生になった時にこの本を買い与えました。
まだ子供の娘ではありましたが、将来の為に、と思ったのです。
特に読むことを促したわけではなく、自然に読んでくれることを期待していました。
ところが、読んでくれることはありませんでした。

そこで、ふと思い、私がこの本を読んでみました。
そもそも、自分が読んでもいない本を与えて、読んでもらおうとしても無理な話だと思ったからです。
それに、池田氏は、中学生に対して、どのような問いかけをしているのだろう、という興味もありました。

そこには、四つの章と、それぞれの章の中に四つの言葉に対する著者の考え方が書いてありました。
中学生向きということで、非常にやさしい言葉で、分かりやすく書かれていました。
これなら、中学生でも十分に理解できるだろう、という内容でした。
しかし、残念ながら、中学生にとってみれば、全く面白くない内容に思えました。
私の娘も、この本を手には取ってみたものの、面白くなかったため、読まなかったのだろう、と今分かりました。

では、この本に書いてあることは、面白みの無い、意味のないものなのでしょうか?
いや、全くそうではありませんでした。
「人として、いかに生きるべきか」という命題に対して、著者なりの考え方を凝縮し、かつ、できるだけ平明に書かれていました。
正に、人生というものに対する本質的な部分に迫る内容でした。
それを、いかに平明に書いたところで、まだ子供の中学生には著者の訴えが届かなかっただけだったのでしょう。

今から思うと、この本は、親が読んで、その内容を日頃の生活の中で、子供に接する際に、それとなく伝えるべきものだったのではないか? そんな本に思えました。
書いてあることは、非常に大切なことばかりです。
子供の将来に有益なことばかりです。
ただ、それを子供自身に読ませて理解させるのではなく、親が教えるべきものだったのです。

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