読書の技法 の感想

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参照データ

タイトル読書の技法
発売日2013-05-02
製作者佐藤 優
販売元東洋経済新報社
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 本・図書館 » 読書法

購入者の感想

この本は速読の真実について語られている数少ない良書だと思いました。
本書では本の読み方を、超速読、普通の速読、熟読の3つに分類しています。

超速読は一冊を5分で読む、普通の速読は一冊を30分で読む、というように
時間制限を設けた読書であり、熟読は時間制限なく丁寧に読むという定義です。
そして、これらの読み方に関して、以下3つのことが語られています。

①基礎知識が無ければ速読はできない
②超速読は熟読するに値する本を見分けるために使うものであり、十分に内容を
 理解するためのものではない
③速読は内容理解度で熟読には勝てない

①は最近では他の本でも述べられているものが増えてきましたが、②と③について
しっかり述べられている本はなかなか無いと思います。

②と③が真実であると仮定するならば、一冊を数分でしっかり理解して読めると
言っている人は、本当はろくに内容を理解していない嘘つきです。
また、ゆっくり読んだ時と変わらない理解度で速く読めることを速読と定義している
多くの速読教室は、詐欺ということになります。

そして、他人の頭の中を観察することはできませんが、これまでの経験から私には
どう考えてもこの本の主張である②と③が真実であるとしか思えません。

本書の定義に従えば、速読は決して超能力的なものではなく、誰でも自然にできる
ようになる、あるいは既にやっていることになります。

例えば、本屋でパラパラ立ち読みして買うべき本を見定めるのは超速読を実践している
状態であり、試験問題を制限時間内で解くために意識して速く読む場合は普通の速読を
実践していることになります。

そして、これらの能力を高めるためには何よりも知識が必要であり、その知識を得るために
地道に熟読で本を読むことが最も大切になります。

本書の前半を読めば、速読と熟読の長所と短所を正しく理解して使い分けることの

本の帯に"月平均300冊, 多い月は500冊"と書かれていて一見無茶な事のように思えますが, 本書に登場する3つの読書法を学ぶとその仕組みが理解できます。(熟読, 超速読, 普通の速読)

一概に"本を読む"と言っても

・本の種類
・読む目的
・獲得したい知識

に応じて, 的確な読み方をする技術は独学で身に付けるよりも, 約1000円程の投資で本書を活用した方が遥かに効率が良いと思います。

・日本史を小説で学ぶことの危うさ
・論理的思考力を養う高校現代文教材の活用法
・基本書は3冊,5冊と奇数にする。

などの項目は, 自分にとっては新鮮で勉強になりました。

本の読み方を学べる事に加え, 読書の意欲を高めるためにも是非本棚に置いて欲しい一冊だと思います。

多いときには月500冊もの本を読むという著者の「本の読み方」は、神学部で難解な哲学書を原文で熟読し、外務省情報官として膨大な資料と格闘したという、通常考えられない脳みその使い方を通じて見についた、おそらく人には説明のできない独自のやり方、つまりは流儀である。それを手を変え品を変え説明しようとこころみたのが本書。本質的な部分は「〜しない・できない」というアドバイスに集約される。

・読書に慣れている人でも専門書は月3〜4冊しか熟読できない
・速読が熟読よりも効果を挙げることは絶対にない
・基礎知識は熟読によってしか身につけることはできない
・知らない分野の本は超速読も速読もできない
・基礎知識をつける場合、あまり上級の応用知識をつけようと欲張らない
・体系知を身につけるための参考書などというものは存在しない
・知識は一定の熟成期間を置いた後にしか身につかない(著者の場合、3〜6か月)

この本を読めば本からガツガツ知識をとりこむ方法が学べると思っていた人には拍子抜けだろう。「本当にためになる読書はおそろしく非効率」という話である。それゆえに速読、つまり「読まなくてもよい本を外にはじきだす」という対策が必要になるわけであって、速読それ自体を目的にすることには意味がない。そのことを本書は繰り返し説いている。さはさりながら「以上、おしまい」となると、おそらく「せっかく佐藤さんのすごい読書法が学べると思ったのに、それだけ!?」という話になるので、速読するときは「定規を当てながら1ページ15秒で読む」とか「シャーペンでしるしをつけてノートに抜き書きする」とか「ポストイットとシャーペンを片手に5分の時間制限を設けてひたすらページをめくる」とかいう「すぐ試せる」あれやこれやも懇切丁寧に書かれている。正直、その部分はどうでもいいと思った。気になる部分はページを折るなり色鉛筆で書き込むなり蛍光ペンで線をひくなり、好きにすればいいと思うし、速読のペースも人それぞれあっていい。読みたい本が多ければ、ある程度速読して選り分けるしかなく、何度もやっているうちに自分なりの方法が身につくというものだ。そうやって身についたものしか結局はうまく使いこなせない。

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