腎臓のはなし - 130グラムの臓器の大きな役割 (中公新書) の感想

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参照データ

タイトル腎臓のはなし - 130グラムの臓器の大きな役割 (中公新書)
発売日販売日未定
製作者坂井 建雄
販売元中央公論新社
JANコード9784121022141
カテゴリ暮らし・健康・子育て » 家庭医学・健康 » 家庭療法・医学 » 腎臓

購入者の感想

 著者の坂井建夫さんは大阪生まれ、順天堂大学医学部教授で、専門は解剖学と医学解剖史、医学関係の著書が沢山あります。
 腎臓は背骨の両側に位置し、左右1対でそれぞれ130g位の小型の臓器です。腎臓の内部は、皮質と髄質に分かれていて、糸球体という毛細血管とそこから続く尿細管から出来ています。人間が口から取り入れる水分は2.2L(飲料1.2L、食料1L)、代謝水0.3L、合計2.5Lを処理しています。腎臓は2段階で尿を生成しています。第1段階は、糸球体で血液から尿が濾過され、第2段階で尿細管から尿の成分を再吸収し血中に戻します。その再吸収の機構は複雑で、比較的最近解明された事実もあります。また、糸球体は非常に繊細な構造で壊れやすく、再生しません。そのため、糸球体は年齢とともに少しずつ減少しています。しかし、その能力にはかなりの余力があり、どの程度減少すれば腎不全になるのかは解明されていません。不幸にも糖尿病、その他の疾患で腎機能が失われたら、50年位前までは、そのまま人生の終わりでしたが、現在は人工透析、腎移植でそのようなことはなくなりました。しかし、人工透析は時間もかかり、生活上制限も加えられますから、できれば自分の腎臓を大事に使うことが肝要かなと思います。
 著者の坂井さんは、全体を7章に分けて、腎臓の構造、機能だけでなく、脊椎動物における腎臓の進化、腎臓の機能、謎を解明した医学の歴史、そして、腎臓病に至るまで、簡明に解説しています。
 通読しましたが、いかにも中公新書らしく、真面目で、まるで大学の講義のような感じの本になっています。腎臓病の章をもう少し膨らませたらもっと面白くなったのかなと思います。

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