宮沢賢治全集〈6〉 (ちくま文庫) の感想

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参照データ

タイトル宮沢賢治全集〈6〉 (ちくま文庫)
発売日販売日未定
製作者宮沢 賢治
販売元筑摩書房
JANコード9784480020079
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » 全集・選書

購入者の感想

賢治さんの童話の中ではあまりポピュラーでなさそうなもの中心に収録されています。
「三人兄弟の医者と北守将軍」はプランペラポラン将軍、ホトランカン・サラバアユウ・ペンクラアネイ兄弟のバージョン。
「サガレン」って何だ、とずっと謎でしたが、「サハリン」のことだったんですねえ。ついでに「ギリヤーク」は樺太の少数民族だそうです(この2項目出典Wiki)、なるほど。
確かに「内地の」農林学校の助手、とオホーツク海のなぎさで風に名乗ってますね(樺太訪問時の心象スケッチ?)。
個人的には、「紫紺染について」のような酔っ払いの出てくる話は好きです。
が、本巻で一番衝撃的だったのは、「ビヂテリアン大祭」の[改稿形]「一九三一年度極東ビヂテリアン大会見聞録」でした。
一応完成形らしき扱いで流布している「ビヂテリアン大祭」原稿に赤インクで手入れ+新たに書き足し、とのことで、つまりこちらが最新バージョンらしく、出来に満足せず書き換えたかったのか、肩に入っていた力を後年になって抜きたくなったのか、何なんだ。というくらい謎な改訂が施されています。でも残念ながらやっぱり未完成。
ぜひ完成形が読みたかったであります、賢治先生。

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