世界の指揮者―吉田秀和コレクション (ちくま文庫) の感想

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参照データ

タイトル世界の指揮者―吉田秀和コレクション (ちくま文庫)
発売日販売日未定
製作者吉田 秀和
販売元筑摩書房
JANコード9784480423924
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

父が大昔のオーケストラ演奏セット、ブックオフで安値で買ってきて。だいたいその頃の指揮者の話で丁度よかったです。文章も素敵で、あたりまえだけどあの頃の人々も音楽を楽しみ、考証を重ねて、音楽と共に生活を続けていたんだと実感します。そして今までに至ります。

先日他界した、日本のクラシック音楽界の重鎮で評論家である吉田秀和氏の本。世界の指揮者たちについて、その特徴や演奏法や音作りについて述べている。元々「世界の指揮者」というタイトルで28人を取り上げてあったものに対して、その後に発表された著作をさらに加えて再発売されている。このため、結果として全部で550ページを超える大著となっている。

登場するのは、フルトヴェングラー、トスカニーニ、ワルター、セル、ミュンシュ、ベーム、アンセルメ、バルビローリ、クナッパーツブッシュ、シューリヒト、ライナー、バーンスタイン、リヒター、ムラビンスキー、ターリッヒ、クリュイタンス、ショルティ、ジュリーニ、ロジェストヴィンスキー、アバド、マゼール、ヴァント、ブーレーズ、シノーポリ、チェルビダッケ、ハイティンク、C.クライバー、バルシャイ、アーノンクール、ブリュッヘン他。さらに、ケント・ナガノ、ノリトン、シャイなどについてもページを割いてある。また、個別の章になってはいないものの、ラトル、ザンデルリング、バレンボイム、小澤、ノイマン、クーベリック、ガーディナーなどの名前も出てくる。

基本的にクラシック音楽オタク向けの内容で、多少辛口なところもあるが、さすがと思う指摘が多い。例えば、低音を効果的に利用するワルターの旋律の歌わせ方のテクニックの解説などは唸ったし、ベームと食事をしたときに聞いたコメントを紹介しているところも印象に残った。トスカニーニとフルトヴェングラーの対比もかなり的を得ているように思う。全体的に、西洋文化の深い造詣に基づいて作品や演奏の意図を理解しようとしていることがよく伝わってくる。

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筑摩書房から発売された吉田 秀和の世界の指揮者―吉田秀和コレクション (ちくま文庫)(JAN:9784480423924)の感想と評価
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