刑法総論 第3版 (伊藤真試験対策講座 6) の感想
参照データ
タイトル | 刑法総論 第3版 (伊藤真試験対策講座 6) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 伊藤 真 |
販売元 | 弘文堂 |
JANコード | 9784335302725 |
カテゴリ | 社会・政治 » 法律 » 司法・裁判 » 刑法・訴訟法 |
購入者の感想
論点の整理と一行問題や比較的短い問題の答案構成の検討用に買ってみたものの,どうにも使いにくいです。
刑法総論における個別の論点について,集中した記述をしているので,問題点の把握と答案構成の順序を理解するのには便利ではあるのです。
しかし,なんといっても文章が「練れていない」のです。さまざまな基本書のつまみ食いとでも表現できるのでしょうか,難しい言い回しをすればかっこよく読めるとでも考えているのでしょうか,理解に苦しむ表現が多いのです。たとえば,構成要件要素である「作為」と「不作為」の説明をしていながら,「作為犯」の記述がないまま,いきなり「不作為犯」が出てきたりします。はっきり言って,論理的整合性を持った「文章」になっていないのです。
この手の本は,どの「順番で書くか」というだけではなく,理論をどう「表現するか」が重要だと思われます。その意味で,この本の「理論の表現」の仕方は不適切な部分が多すぎて,使い方には大変な注意が必要です。
実際の答案でこんな文章を頻発されれば,真面目な採点者はものすごく苦労するでしょうし,不真面目な(忙しくて採点に時間をかけられない)採点者はばんばん減点してしまうでしょうね。記述が流れを分断している箇所があるので,すんなりと頭に入ってこないのですから,記述の内容以前の問題で「はねられて」しまうおそれが大きいです。
購入を検討される方は,それなりに勉強が進んでいて,ある程度自分なりの文書を作成できるようになっていることを前提としてください。また,たとえ勉強が進んでいる方についても,個人的にはあまりおすすめできません。理論の理解以前の問題で,文章の理解に時間をとられるのは得策ではないからです。
刑法総論における個別の論点について,集中した記述をしているので,問題点の把握と答案構成の順序を理解するのには便利ではあるのです。
しかし,なんといっても文章が「練れていない」のです。さまざまな基本書のつまみ食いとでも表現できるのでしょうか,難しい言い回しをすればかっこよく読めるとでも考えているのでしょうか,理解に苦しむ表現が多いのです。たとえば,構成要件要素である「作為」と「不作為」の説明をしていながら,「作為犯」の記述がないまま,いきなり「不作為犯」が出てきたりします。はっきり言って,論理的整合性を持った「文章」になっていないのです。
この手の本は,どの「順番で書くか」というだけではなく,理論をどう「表現するか」が重要だと思われます。その意味で,この本の「理論の表現」の仕方は不適切な部分が多すぎて,使い方には大変な注意が必要です。
実際の答案でこんな文章を頻発されれば,真面目な採点者はものすごく苦労するでしょうし,不真面目な(忙しくて採点に時間をかけられない)採点者はばんばん減点してしまうでしょうね。記述が流れを分断している箇所があるので,すんなりと頭に入ってこないのですから,記述の内容以前の問題で「はねられて」しまうおそれが大きいです。
購入を検討される方は,それなりに勉強が進んでいて,ある程度自分なりの文書を作成できるようになっていることを前提としてください。また,たとえ勉強が進んでいる方についても,個人的にはあまりおすすめできません。理論の理解以前の問題で,文章の理解に時間をとられるのは得策ではないからです。