南シナ海: アジアの覇権をめぐる闘争史 の感想
参照データ
タイトル | 南シナ海: アジアの覇権をめぐる闘争史 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ビル ヘイトン |
販売元 | 河出書房新社 |
JANコード | 9784309226453 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
購入者の感想
こんにちは、古舘健です。
南シナ海は日本にとって生命線です。
完全図解 海から見た世界経済によると、「日本に輸入する原油の8割は、この南シナ海を通過しています。山田吉彦著 ダイヤモンド社(P53)」
中国は、軍事力を行使し、南シナ海を占領しています。国連の常任理事国としての信用を損なったり、周辺国の反中感情をあおったりするリスクを冒しながらも、力による現状変更をしようとする理由が知りたいと思い、本書を手に取りました。
まず驚いたのは、たった2つの論文が南シナ海を論じるもとになっていることです。
「南シナ海に関する重要な文章の多く(少なくとも英語の)は、出典をたどっていくと欧米のふたりの学者の仕事にたどり着く。ひとつはドイツの歴史学者ディーター・ハインツィヒ(Dieter Heinzig)の『南シナ海の系争中の島々』(’Disputed Island in the South China Sea’)と題する一九七六年の論文、もうひとつはアメリカの地理学者マーウィン・サミュルズ(Marwyn Samuels)による一九八二年の著作、『南シナ海をめぐる抗争』(Contents for
The South China Sea)だ。(中略)その歴史的解説で典拠とされているのは、ほとんど中国共産党の雑誌に記載された記事である。それも一九七四年一月に中国がパラセル諸島に侵攻した直後の記事‐一九七四年三月版『七十年代月刊』に掲載された一本の記事、および一九七四年五月版『明報月刊』の二本の記事なのだ。明らかに中立的な学術論文ではなく、中国の侵攻を正当化する目的で書かれたものだ。(P15-16)」
他にも本書はこまかい事例やエピソードがたくさんありました。歴史、地理などの周辺知識に乏しい自分には難しかったです。
南シナ海は日本にとって生命線です。
完全図解 海から見た世界経済によると、「日本に輸入する原油の8割は、この南シナ海を通過しています。山田吉彦著 ダイヤモンド社(P53)」
中国は、軍事力を行使し、南シナ海を占領しています。国連の常任理事国としての信用を損なったり、周辺国の反中感情をあおったりするリスクを冒しながらも、力による現状変更をしようとする理由が知りたいと思い、本書を手に取りました。
まず驚いたのは、たった2つの論文が南シナ海を論じるもとになっていることです。
「南シナ海に関する重要な文章の多く(少なくとも英語の)は、出典をたどっていくと欧米のふたりの学者の仕事にたどり着く。ひとつはドイツの歴史学者ディーター・ハインツィヒ(Dieter Heinzig)の『南シナ海の系争中の島々』(’Disputed Island in the South China Sea’)と題する一九七六年の論文、もうひとつはアメリカの地理学者マーウィン・サミュルズ(Marwyn Samuels)による一九八二年の著作、『南シナ海をめぐる抗争』(Contents for
The South China Sea)だ。(中略)その歴史的解説で典拠とされているのは、ほとんど中国共産党の雑誌に記載された記事である。それも一九七四年一月に中国がパラセル諸島に侵攻した直後の記事‐一九七四年三月版『七十年代月刊』に掲載された一本の記事、および一九七四年五月版『明報月刊』の二本の記事なのだ。明らかに中立的な学術論文ではなく、中国の侵攻を正当化する目的で書かれたものだ。(P15-16)」
他にも本書はこまかい事例やエピソードがたくさんありました。歴史、地理などの周辺知識に乏しい自分には難しかったです。