学校では教えてくれない 人生を変える音楽 (14歳の世渡り術) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル学校では教えてくれない 人生を変える音楽 (14歳の世渡り術)
発売日販売日未定
製作者角田 光代
販売元河出書房新社
JANコード9784309616797
カテゴリジャンル別 » エンターテイメント » 音楽 » 音楽一般

購入者の感想

いろいろな方が人生を変える音楽として選んだのがうなずける作品が多く,どの辺にどんな風にということも書いてありとても良い本です。

小説やマンガを読んでいると、作家が好きな音楽が物語の中に出てくる事がある。
たとえば朝井リョウはいきものがかりを登場人物が聞いているという設定で出す事が多いし、
通なんだなと思わせたいのかと勘ぐるほどにジャズやクラシックのまめ知識を入れ込んでいるBL作家も多い。(これはいわゆるオサレ系、セレブ系のカテゴリにあたるのだろうが)
どれにしてもその作品が、何かの音楽やバンド、曲名を出す事で作品の色を分かりやすくする役目を担っていると思います。
(朝井さんの小説は高校生が聞いているという青春色を出すために使っているのでしょうが、それがかえってバンドのイメージに頼りすぎていて
物語を浅く感じさせる部分もあるにはあった。とくにデビュー間もない頃の作品)
でも、作品を作るにあたって音楽がとても大きくその人の色を作ってきたんだなと分かる1冊がこれです。

この作家やタレント、作曲家達のあげる曲は意外にメジャーなものが多い。
いかにも通ぶった、誰も知らないようなところをついてくるのかと思いきや、ブルーハーツだったり尾崎だったりミスチルだったり有名なクラシックだったり
とにかく意外とベタなんです。
でも、そのバンドや曲がどうして心に触れたか、この音楽が時代の中でどういう役割をしているから自分とフィットしたか
なぜ青春時代にこの曲をきいていたか。
それぞれ著名な小説家があげる音楽とその気持ちは、意外なほどかしこまっておらず通ぶっておらず高尚でもなく
普通の人とかわらない若者だったりするんですね。
なので最初に読んだあとは、拍子抜けするほど新しい感覚がなく、まあこの人じゃなくても言った事なんじゃないか…なんて思ってしまうのです。
けれどそれぞれの作家やタレントが作る作品、生きている様を念頭においてもう一度読むと、なんだか感慨深いものがあるなあと思いました。
音楽の新しい解釈を知りたいとか、わりと知られていない音楽を知りたいとか、音楽からこういう人生教訓や道徳を学びたいとかそういった事を求める人には向かない本です。あまりにも普通すぎて。

音楽評論を見ると何故か聴く気が失せる僕ですが・・・。ここで紹介されている音楽は全てが輝きに満ちています。
好きな小説に出てくる音楽が魅力的なのと同じように・・・それぞれの人生と固く結びついた音楽というものは魅力にあふれている。
音楽が個人的な体験であることを再認識できた。感動的な本。
個人的には、 又吉直樹 「二十三歳の僕を救ってくれた音楽」 山田ズーニー 「骨になれ、音に身投げしろ! 」 角田光代 「あなたの本物」 が好きです。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

学校では教えてくれない 人生を変える音楽 (14歳の世渡り術)

アマゾンで購入する
河出書房新社から発売された角田 光代の学校では教えてくれない 人生を変える音楽 (14歳の世渡り術)(JAN:9784309616797)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.