脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 (幻冬舎新書) の感想

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参照データ

タイトル脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 (幻冬舎新書)
発売日販売日未定
製作者中野 信子
販売元幻冬舎
JANコード9784344983359
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 心理学 » 心理学入門

購入者の感想

多くの知見や実験結果が分かり易く集めて書かれているが、科学番組や脳科学系の市販本などで見聞きしたことがあるものも結構あった。
大きな目新しい事は見当たらず、知見の集積に終わっている感があった。
専門誌で言う「総説(それまでの報告の整理)」を易しく記載しているという印象か。

以前、同じ著者の「脳科学から見た祈り」という本も読んだ。
文字数は極めて少ないが、着眼点はユニークで、幾つかメッセージを感じたのだが・・
本書はタイトルは刺激的で、文字数は多いがサッと読め、逆にメッセージは減っているように思った。

また、その本では前書きで「人が喜びを感じるには、褒められたりという社会的報酬は必ずしも必要ない」と書いていたが、
本書では社会的報酬の役割の大きさを、多くの知見から説明している様だ。
役割は大きいが、褒められなければ喜びが生じない訳でもない、という事か・・?
であるなら、アドラーや仏教系の考えとも少し重なる様な気もする。

メカニズムに対する好奇心、という目的で読むなら良いかもしれない。
しかしタイトルや宣伝に左右される事なく、実物を多少見てからの購入が無難かと思う。

また、興味深い分野なので編集者(出版社)がもっとジックリと著者から面白味を引き出して欲しい。
研究者である著者が普段集めた文献の要約を並べれば早く出来るのだろうが、もっと練って欲しい。
知見と実験結果の羅列に見え、期待し過ぎかもしれないが、ビジョンやメッセージはあまり感じられなかった。

というのは、ドーパミンという物質が種々の作用を起こしているというのは、
「脳がドーパミンという物質を使って意図を伝えている」もしくは、「そこでの伝達の道具として(たまたま)ドーパミンという物質を選んだ」
という事だと思う・・(あくまで生命の意思・意図が主体)。
利他的行動は集団の維持、共存の為に有用であったから綿々と受け継がれて来たのだろう。
生命の意志がDNA,RNA,アミノ酸やタンパク合成などなど驚異的で膨大なシステムを作り上げて来た。

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