妓楼の軍人 (幻冬舎ルチル文庫) の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

気になる点を、とりあえず置いておき……

良いです。良作。美麗。

買って損は無いです！この作品が良すぎて、金糸雀も買いました。紙の本、Kindle、CD、どれもとても良いです。勿論、笠井あゆみさんの絵も。

この一冊は、特に世界観が現実のものとリンクするところが多く、それゆえ読みどころもBL要素以外にもあり……。むしろBLであることを忘れて読んでいた一般読者として、この作品の中に出てくる国粋主義のようなものが……

怖かったです。

血。血かぁ………………

現実の世界とあまりリンクせず、もっとかけ離れた設定のほうが、純粋に入り込んで読めたかなと。作品の美しさを絶賛しつつ、狭い世界での登場人物の思想、その描き方が読者に与える影響、どう、どうなの？血を越えた愛だから良いの？そうかもしれないですけどー

国と個人と血と、愛かぁ……。いや〜考えさせられました。BL読者のかたがたはリテラシーが高いと、どこかで見ましたが、きっとそうなのでしょう。あくまでも読み手に委ねられた表現として受け取り、深読みするも良し、うっとり楽しむも良し……という、まさに良作ということで！この作品が気に入らない方は、国同士の描かれかたが気に入らないのかもしれないですが、国を描いてこその『血を越える愛』が、やはり核となっているので……。

エンターテイメントとは、こういう作品のことを言うのかもしれません。未読の方は、その目でお確かめ下さい。CDや関連作も含め、ハマると楽しいですよ！是非〜！