転生したら剣でした (2) (バーズコミックス) の感想

前巻から読ませていただいていますがいやはや。絵も構成も丁寧で面白いのですが自分は師匠とフランの関係性が大変好きです。互いが互いに必要とし、また必要とされる二人の親子にも似た関係は実に微笑ましい。そしていざ戦闘になってもそれは変わらないんですよね。これがもし只の異世界俺つええ物だったら読むのをとっくにやめていると思います。でも違うんですよ。フランは愚直なまでに強くなるために前を突き進んでいくし、師匠はそれを見守りながらも全力でフォローする。普段の二人が暖かいコメディタッチで描かれるからこそバトルシーンが実によく映えます。他のメンバーも毒があるが根は心優しい受け付嬢やいかついが頼りになる鬼族のおっさん等魅力的なキャラも多く見ごたえがあります。そして残酷なシーンもそれなりにありますがそれも二人の成長物語にいいスパイスになっています。特に後半の自分では勝てないと悟ったフランが諦めるのではなく師匠に力を貸してという一コマには心底震えました。熱い、熱すぎるこの展開。自分が知る中でここまで熱い異世界転生物はなかなかありません。本当に面白くて感動しました。是非続けて欲しい作品です。