素粒子論の発展 の感想
参照データ
タイトル | 素粒子論の発展 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 南部 陽一郎 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784000056151 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 物理学 » 一般 |
購入者の感想
なんとも「そっけない題名の一冊」だが、のちにヒッグスを含む何人ものノーベル物理学賞受賞者たちの理論的ヒントとなった素粒子論の根底に南部先生の類まれな独創的発想があったことがよく分かる科学史上の総合的古典であり、大伽藍をなす論文集である。
とくに先生自身の手になる青年時代の自伝的記述を含む「日本物理学の青春時代」は、「ある時代の一物理学徒の遍歴記録」として興味深く、たんに読み物としても面白い。
同時に、登場する「日本物理学会の巨星群像」の関係性(理論と人間関係)や日本の物理学の理論的発展の道筋や鳥瞰図をも鮮やかに描き出す。
難しい言葉づかいもなしに学術上の最先端にまで読者をいざなうユーモアさえ湛えた筆致は先生の人格の反映そのものなのだとあらためて実感する。
とくに先生自身の手になる青年時代の自伝的記述を含む「日本物理学の青春時代」は、「ある時代の一物理学徒の遍歴記録」として興味深く、たんに読み物としても面白い。
同時に、登場する「日本物理学会の巨星群像」の関係性(理論と人間関係)や日本の物理学の理論的発展の道筋や鳥瞰図をも鮮やかに描き出す。
難しい言葉づかいもなしに学術上の最先端にまで読者をいざなうユーモアさえ湛えた筆致は先生の人格の反映そのものなのだとあらためて実感する。