要件事実入門 紛争類型別編 の感想
参照データ
タイトル | 要件事実入門 紛争類型別編 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 岡口 基一 |
販売元 | 創耕舎 |
JANコード | 9784908621079 |
カテゴリ | ジャンル別 » 資格・検定・就職 » 法律関連 » 司法試験 |
購入者の感想
要件事実学習の標準的な教材としては,
1.「新問題研究要件事実」(司法研修所編,法曹会)
2.「紛争類型別の要件事実」(同上)
3.「完全講義 民事裁判実務の基礎 (上巻)」(大島眞一著,民事法研究会)
が存在する。
本書は,上記2.の章立て及び項目立てに則り,著者の見解を加えつつ,要件事実について解説している。
上記1.は取り扱う内容が少なく,また,2.は著者が指摘するとおり初学者にはわかりにくい。
その意味で,2.の内容を網羅しつつ,わかりやすく解説した本書は,
要件事実の初学者にとっても使いやすい教材として,新たな要件事実学習の決定版になる可能性がある。
レイアウトも工夫されており,読みやすい。
但し,若干疑問が残る記述もある。
例えば,第2章「貸金,保証,代理」の第2「貸金返還請求訴訟」の請求原因の記載について(P.34)。
著者は,「貸金返還の合意」と「金員の交付」に分けて記載するが,
通常は,この2つを合わせて「貸し付けた」という表現で事実摘示する。
(なお,その後のページでは,「貸し付けた」という表現が登場している。例としてP.75)
あまりに当然の表現なので記載しなかったのかもしれないが,初学者が読む可能性を考えると,若干疑問が残る。
とはいえ,本書が簡易にして必要十分な内容を記載した良書であることは変わらない。
要件事実を初めて学ぶ人や,学んだが十分に整理できていない人には,推奨したい。
1.「新問題研究要件事実」(司法研修所編,法曹会)
2.「紛争類型別の要件事実」(同上)
3.「完全講義 民事裁判実務の基礎 (上巻)」(大島眞一著,民事法研究会)
が存在する。
本書は,上記2.の章立て及び項目立てに則り,著者の見解を加えつつ,要件事実について解説している。
上記1.は取り扱う内容が少なく,また,2.は著者が指摘するとおり初学者にはわかりにくい。
その意味で,2.の内容を網羅しつつ,わかりやすく解説した本書は,
要件事実の初学者にとっても使いやすい教材として,新たな要件事実学習の決定版になる可能性がある。
レイアウトも工夫されており,読みやすい。
但し,若干疑問が残る記述もある。
例えば,第2章「貸金,保証,代理」の第2「貸金返還請求訴訟」の請求原因の記載について(P.34)。
著者は,「貸金返還の合意」と「金員の交付」に分けて記載するが,
通常は,この2つを合わせて「貸し付けた」という表現で事実摘示する。
(なお,その後のページでは,「貸し付けた」という表現が登場している。例としてP.75)
あまりに当然の表現なので記載しなかったのかもしれないが,初学者が読む可能性を考えると,若干疑問が残る。
とはいえ,本書が簡易にして必要十分な内容を記載した良書であることは変わらない。
要件事実を初めて学ぶ人や,学んだが十分に整理できていない人には,推奨したい。