まず、世界観を変えよ――複雑系のマネジメント の感想

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複雑系、複雑化、という単語を良く聞くようになりました。

そして、環境問題に代表されるように複雑化と困難な問題は密接に絡んでいるようです。

本書は、複雑さを増す世界・世の中・問題を渡ってゆく知恵を概観しています。

私も組織開発、人財育成の企業を経営する、経営者の末席にいます。

日々の活動、そして経営が、通り一遍の考え方ややり方を続けるよりは、複雑にうごめく中を泳いでいるようであると、日々感じています。

本書は、複雑さの最前線にいる経営者、ばかりではなく複雑さを増す世界に立ち向かってゆく人には非常に参考になることでしょう。

あまりに複雑な問題なので分析できずに見ていたら解決策を閃いた、とか。
指示命令や管理をしていると部下から斬新なアイデアが出ない、とか。
ルールに従って商売をしていたらいつの間にか違うような土俵になっていた、とか。

計算したのに、事前に考えたのに、管理していたのに、この法則が正しいはずなのに、、、

機械的な予測のみを信じると不条理なことでも、複雑な世界では当たり前のように起こるようです。

分析よりも「洞察」。
予測は、、、できるようでできない「一回性」。一期一会でしょう。

予測や分析、管理など機械的なものの見方が意味を持ちすぎている世の中の、次世代の考え方への海図です。
価値観・考え方が、、変わるきっかけとなるでしょう。

ちなみに、本書の内容を発展的させたり実践したいときは、以下のような本や分野が参考になるでしょう。

コニュニティ・オブ・プラクティス、ダイアローグ、シンクロニシティ、学習する組織、シナリオプランニング、ホールシステムアプローチ、ワールドカフェ、プロセス・コンサルティング、サーバントリーダーシップ、ＨＥＬＰＩＮＧ、企業生命力、、、とりあえずこの位で、この本を出発点にずいぶんと広がります。