スマート・ファクトリー ― 戦略的「工場マネジメント」の処方箋 の感想

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参照データ

タイトルスマート・ファクトリー ― 戦略的「工場マネジメント」の処方箋
発売日販売日未定
製作者清 威人
販売元英治出版
JANコード9784862760890
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » オペレーションズ

購入者の感想

 本書を読んだきっかけは、「はじめに」で語られている、工場のCO2を30%削減せよ、という課題に対する答えという期待。そもそも、省エネ法によって、工場を含む事業所は省エネに取組まなくてはならなくなっている。また、スマートという言葉は、IBMがよく使っているが、スマートグリッドにも共通する、「賢い」といったような意味。ここでは省エネに加え、安全などの管理もカバーすることになる。そのためには、情報の共有化、「見える化」といったことが必要になるわけだが。
 ということで、本書を読んでみた。結果としては、CO2削減の秘策が書いてあるというわけではなかったが、そもそも、その問題は工場を取り巻く問題の“ワン・オブ・ゼム”だし、そのこと以外にも、内部統制や生産性の工場、前述の安全衛生管理などがある。経営サイドから見た場合で、工場の生産性を向上させるための意思決定のためにはエビデンスが必要だし、不祥事があったときには知らないですますわけにはいかない。「見える化」だけでも、それだけの価値がある。こうしたことを実現するためには、ITによるマネジメントが不可欠、ということだ。そして、本書は、トヨタ自動車でものづくりに携わってきたコンサルタントによる、説得力ある提案、ということになる。
 正直なところ、スマート化の必要性はわかったが、具体的にどうずればいいのかというイメージは、伝わりにくいと思う。業務をITによって改善していくことは、コストも時間もかかることだし、経営層の強い意志がないと進まないと思うが、現場の人間が工場のスマート化を求めて、本書を持って経営層を説得するのは、難しいかもしれない、ということだ。
 それでも、本書が示すように、パイロットプロジェクトなどを通じて少しずつ改善していくことはできるだろうし、工場にとっても、スマート化は、CO2削減も含めて、必要なことには変わりない。
 次は、もっとイメージが伝わるプレゼンテーションとなるような本があるといいと思う。

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英治出版から発売された清 威人のスマート・ファクトリー ― 戦略的「工場マネジメント」の処方箋(JAN:9784862760890)の感想と評価
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