ハクメイとミコチ 1巻 (HARTA COMIX) の感想

一言で表すと、「素敵な絵本に出会いました」です。表紙の見た目で判断せず、中身を読んで心からほっこりしてほしい作品です。

森に住む、身長９センチのこびとと生き物たちの日常を描いたマンガです。
一話一話は短かいけど、内容はしっかりしていて、絵もとても丁寧に描かれています。
時には笑い、時には泣き、時には命がけ、一生懸命働き、腹一杯食って、最後はぜったいハッピーな気持ちにさせてくれます。

お子様に絵本がわりに読ませてあげるのもいいのではないでしょうか？
それくらい安全安心、心温まる作品です。アニメも漫画の世界観を一切壊していないのでオススメです。

なんとも懐かしい気分がする絵本のような一冊でした。

レビュアーさんの中にも絵本を思い出された方がおられるようですが、
私は昔、夢中で読んだ「１４ひきのねずみシリーズ」を強く思い出しました。
自然の中の小さな世界での出来事、しっかりとした生活描写、おいしそうな料理。
ハクメイとミコチの家に、お土産を持って遊びに行きたいような、
ずっと遠くから見守っていたいような、絵本でわくわくしたあの頃が蘇りました。

誰もが憧れる世界ですが、誰でも描けるわけではありません。
願わくば、この小さな世界が少しずつ広がっていきますように。
そう思ってしまう、大切な宝物のような一冊です。